マリー・アントワネットの娘で、10歳のときにフランス革命を体験し、彼女の人生はそれまでの生活と180度逆のものを体験することになった。
恐怖体験と長い牢獄生活を少女時代に味わった娘が、その後どう成長しどのような人生を送ったのかは興味をそそられるところである。
だが彼女は残念ながら、人びとの哀れを誘うにはあまりにも気位が高すぎたり、特に優れた美貌や才気を持ち合わせているわけでもなかったため、人びとが期待するような「悲劇の王女」を語るには不足な部分が多かったようにも思える。
牢獄から出たあと、久しぶりに、母マリーアントワネットの忘れ形見であるところの彼女と、アントワネットの恋人であったフェルセンが再会しているが、彼はいくら恋人の忘れ形見とはいえ、アントワネットとはあまりに異なる雰囲気と正確を持つ彼女に特別な魅力を感じることはなかったらしい。

ただし、悲劇の王女は現実には、人びとの期待する通りの「悲劇の王女」である確率が高いわけでもないだろう。
もしかしたらマリー・テレーズこそ、本当の意味でのリアルな「悲劇の王女」なのかもしれない。


マリー・テレーズの黄金の幼年時代

母マリー・アントワネットが愛した素敵なものたちを集めた本。
そこにはもちろん、アントワネットが愛した子どもたちのうちの一人、マリー・テレーズも登場します。
夢となり消え果てしまった、マリー・テレーズのきらきら輝く幼年時代の暮らしぶりが体験できます。



『アントワネットの玩具箱』


真城七子・著
B6、140頁、ソフトカバー


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